つるにんじん (蔓人参)
学名 |
Codonopsis lanceolata (Campanumoea lanceolata) |
日本名 |
ツルニンジン |
科名(日本名) |
キキョウ科 |
日本語別名 |
ジイソブ(爺渋) |
漢名 |
羊乳(ヨウニュウ,yángrŭ) |
科名(漢名) |
桔梗(ケツコウ,jiégěng)科 |
漢語別名 |
四葉參(シヨウシン,sìyèshēn)、輪葉黨參、奶參(ダイシン,năishēn)・奶薯・乳頭薯・乳薯、山海螺、狗頭參、白蠎肉 |
英名 |
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2012/08/28 長野県 茅野市北山 |
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2007/10/04 神代植物公園 |
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辨 |
ツルニンジン属 Codonopsis(黨參 dăngshēn 屬)には、東&南アジア・中央アジアに約44-48種がある。
incl. Campanumoea
C. benthamii(C.macrocalyx;大萼黨參・巨萼黨參)
四川・雲南・チベット・ヒマラヤ産 『中国本草図録』Ⅷ/3837
C. bulleyana(管鐘黨參) 四川・雲南・チベット産 『雲南の植物』214
C. canescens(灰毛黨參・灰白葉黨參) 四川・靑海・チベット産
C. cardiophylla(光葉黨參・大頭黨・心葉黨) 山西・陝西・湖北産 『全国中草葯匯編』下/94-95
C. clematidea (新疆黨參・直立黨參) モンゴリア・中央アジア産 『原色高山植物大図鑑』85
C. convolvulacea (鷄蛋參・牛尾參・補血草) 四川・雲南産
『雲南の植物』214 『週刊朝日百科 植物の世界』2-36 『全国中草葯匯編』下/329
var. forrestii(大金綫吊葫蘆・珠子參) 四川・貴州・雲南産
『雲南の植物Ⅱ』226・『中国本草図録』Ⅷ/3836
var. hirsuta(硬毛鷄蛋參) 四川・雲南産 『雲南の植物Ⅱ』226
var. pinifolia(松葉黨參) 四川・貴州・雲南産
C. foetens
subsp. foetens チベット・東ヒマラヤ・ミャンマー産
subsp. nervosa(C.nervosa;脈花黨參・柴黨參・綠花黨參・高山黨參)
甘肅・四川・雲南・チベット産 『中国本草図録』Ⅷ/3838
C. javanica(Campanumoea javanica) 『全國中草藥匯編 上』p.46
根を土黨參(ドトウシン,tŭdăngshēn)として薬用 『全國中草藥匯編 上』pp.46
subsp. javanica(大花金錢豹・浮萍參・香浮參・蔓人參)
兩廣・雲貴・東ヒマラヤ・インドシナ・マレシア産
ツルギキョウ subsp. japonica(C.japonica, Campanumoea javanica
subsp.japonica, Campanumoea japonica, Campanumoea maximowiczii;
金錢豹・土黨參)
本州(関東以西)・四国・九州・臺灣・華東・兩湖・四川・貴州・雲南産
ヒメツルギキョウ C. kawakamii(臺灣黨參) 臺灣産 『週刊朝日百科 植物の世界』2-37
C. lanceolata(Campanumoea lanceolata)
ツルニンジン(ジイソブ) var lanceolata(羊乳)
シブカワニンジン var. omurae
C. micrantha(小花黨參) 四川・雲南産
ヒメツルニンジン C. minima
C. ovata(卵葉黨參)
ヒカゲツルニンジン C. pilosula (C. sylverstris;黨參・臺參・蔓參・仙草根・葉子菜・
素花黨參) 朝鮮・遼寧・吉林・黑龍江・華北・西北・四川・貴州・雲南・
・モンゴリア・ウスリー・アムール産
『中薬志Ⅰ』pp.377-382 『全国中草葯匯編』上/683-685
『中国本草図録』Ⅰ/0365・『中国雑草原色図鑑』224
トウサン subsp. tangshen(C.tangshen;川黨參)
兩湖・貴州・四川産 『中薬志Ⅰ』pp.377-382
var. glaberrima(無毛黨參)
var. volubilis(C.volubilis;纏繞黨參) 山西・四川産
C. subglobosa (球花黨參・蛇頭黨參) 『中国本草図録』Ⅷ/3839
C. subscaposa(抽莛黨參・康南根) 四川・雲南産
C. thalictrifolia(唐松草黨參) チベット・ヒマラヤ産
『原色高山植物大図鑑』89・『週刊朝日百科 植物の世界』2-38
C. tsinlingensis(秦嶺黨參) 陝甘・四川産
C. tubulosa (管花黨參) 四川・貴州・雲南・ヒマラヤ産 『雲南の植物』214・『中国本草図録』Ⅵ/2869
バアソブ C. ussuriensis(雀斑黨參)
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キキョウ科 Campanulaceae(桔梗 jiégěng 科)については、キキョウ科を見よ。 |
訓 |
和名は「蔓人参で根が朝鮮人参のように太く,茎はつるになるからである」(『改訂増補 牧野新日本植物図鑑』)。
ジイソブは、バアソブの対、花の内側の文様を、老人のそばかすに擬えて。バアソブを見よ。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』(1806)に、「羊乳ハ ツルニンジン一名ツルシヤジン トゝギニンジン対州 キキヤウガラクサ キキヤウカヅラ勢州 ツリガネカヅラ江戸 チソブ木曽 トゝラモチ羽州 ツリガネニンジン佐州」と。
岩崎灌園『本草圖譜』(1828)に、「羊乳根(ヤウニウコン) つるにんじん」と。 |
漢名の參(シン,shen)については、オタネニンジンを見よ。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・朝鮮・ウスリー・アムール・遼寧・吉林・黑龍江・華北・華東・兩湖・兩廣に分布。 |
誌 |
中国では、ツルニンジンの根を四葉參(シヨウシン,sìyèshēn)と呼び、薬用にする。『全國中草藥匯編 上』pp.266-267 『(修訂)中葯志 』I/375-377
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また、同属植物のうちヒカゲツルニンジン C. pilosula(黨參)などの根を 黨參(党参, トウシン,dăngshēn,とうじん)と呼び薬用にする(〇印は正品)。 『中薬志Ⅰ』pp.377-382 『全国中草葯匯編』上/683-685
C. benthamii(C.macrocalyx;大萼黨參・巨萼黨參)
C. canescens(灰毛黨參・灰白葉黨參)
C. cardiophylla(光葉黨參・大頭黨・心葉黨)
C. clematidea (新疆黨參・直立黨參)
C. foetens subsp. nervosa(C.nervosa;綠花黨參・高山黨參)
C. micrantha(小花黨參)
C. ovata(卵葉黨參)
〇ヒカゲツルニンジン C. pilosula (C. sylverstris;黨參)
トウサン subsp. tangshen(C.tangshen;川黨參)
C. subglobosa (球花黨參・蛇頭黨參)
C. subscaposa(抽莛黨參・康南根)
C. tsinlingensis(秦嶺黨參)
C. tubulosa (管花黨參)
日本では、生薬トウジン(党参)は ヒカゲノツルニンジン又はトウサンの根である(第十八改正日本薬局方)。 |
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